キュービクル式高圧受電設備とは?開放型との違い・メリット・導入時の注意点を徹底解説
- 7月8日
- 読了時間: 5分
更新日:8月5日
はじめに|施設に最適な高圧受電設備を選ぶために
企業や工場、オフィス、商業施設では、複数の機器を効率よく運用し、安全かつ安定した電力供給を求めるニーズが高まっています。電気契約や受電容量の見直しは、運営コスト削減や業務効率の向上に直結する重要なテーマです。
本記事では、高圧受電設備の中でも主流となっているキュービクル式について、開放型との違い・メリット・搭載機器・導入時の注意点までわかりやすく解説します。電力の安定確保や法令遵守を実現したい方に最適な内容です。
キュービクル式高圧受電設備とは
キュービクル式高圧受電設備は、ビルや商業施設などの建物へ安全かつ効率的に高圧電力を供給するために不可欠なシステムです。変電所から送られてくる高圧電力を、施設内で使用できる 200V・100V などの低圧に変圧し、安定した電力供給を実現します。発電所で発生した電力は、長距離送電の効率を考えて高電圧のまま送られてきます。
しかし、そのままでは建物内で利用できないため、受電・変圧装置の設置が必要です。この役割を担うのが高圧受電設備であり、キュービクル式はその代表的な形式です。
高圧受電設備の 2 つのタイプ|開放型とキュービクル式の違い
高圧受電設備は、大きく分けて開放型とキュービクル式の2種類があります。
開放型高圧受電設備
フレームに機器類を取り付けて設置するタイプです。配電盤などの機器がフレーム上に露出設置されているのが特徴です。
☑ 設置面積が大きい
☑ 屋外設置では人や物への安全対策が追加で求められやすい
☑ 機器が露出しているため点検・修理はしやすい
キュービクル式高圧受電設備 属製の箱に高圧受電・変圧・保護用の機器を一体的に収納したタイプです。
☑ 省スペースで設置できる
☑ 機器が箱内に収納され安全性が高い
☑ 保護設備・遮断システムが強化されている
☑ 定期点検・保守がしやすい
☑ コンパクトな外観
比較一覧表
比較項目 | 開放型 | キュービクル式 |
構造 | 器をフレームに露出設置 | 金属箱に機器を一体収納 |
設置面積 | 大きい | コンパクト |
安全性 | 追加の安全対策が必要 | 箱収納で高い |
保護機能 | 標準 | 強化されている |
点検・保守 | しやすい | しやすい・管理が容易 |
主な導入先 | 広いスペースがある施設 | 都市部のビル・商業施設など |
近年は、省スペース性・安全性・管理のしやすさから、都市部のビルや規模の大きな施設、商業店舗を中心にキュービクル式の導入が主流となっています。大規模施設だけでなく、小規模施設にも柔軟に対応できるシステムです。
キュービクルに搭載される主な機器と役割
キュービクル式高圧受電設備には、多様な装置が搭載されています。これらの機器が金属製の箱内に安全かつ効率的に収納され、一体化することで、外部からの衝撃・天候・漏電・異常電圧などのリスクから電気設備を保護します。
☑ 高圧遮断器
事故発生時に電路を迅速に切断し、被害の拡大を防ぎます。
☑ 変圧器(トランス)
高圧を施設で使用できる低圧へ適切に変換する中核機器です。
☑ 避雷器
落雷などによる異常電圧から電気機器の損傷を防止します。
☑ 計測機器
電圧・電流の状態を測定し、電力使用状況を把握します。
☑ 保護リレー(継電器)
漏電・過電流などの異常を検知し、機器を保護します。
高圧受電を導入するメリット
高圧電力を導入する主なメリットは、以下の 2 点です。
☑ 効率的な電力の配分・管理ができる
受電後、自社内で電力を効率的に配分・管理できます。施設の用途に応じた柔軟な電力運用が可能になります。
☑ 電気料金単価が抑えられる
高圧電力は、通常の低圧契約よりも電気料金単価が低く設定されています。そのため、多くの事業所・工場・テナントビルが、コスト削減と長期的な電力安定供給を目指してキュービクルを採用していま す。
導入時の注意点と保安対策
キュービクルの導入・運用にあたっては、いくつかの重要な注意点があります。
専門性の高い設置工事・機器選定が必要
導入時は専門性の高い設置工事や機器選定が不可欠です。施設の用途・規模に合わせたシステム設計・施工手順の遵守・試運転・調整まで、多段階のプロセス管理が求められます。
法令に基づく設置基準・点検義務
キュービクル機器の設置・運用には、法律に基づく設置基準・保有距離・点検義務が発生します。必要な場合は、専門の電気主任技術者や保安法人の介入が欠かせません。
事前の運用計画・安全対策の立案
安定した電力供給と事故リスクの最小化のため、導入前に運用計画や安全対策を立案することが重要です。拠点ごとの導入事例や運用実績も参考にしながら、最適なシステムを選定しましょう。
まとめ|施設に合ったシステム選定が安定運用の鍵
キュービクル式高圧受電設備は、省スペース性・安全性・保守のしやすさに優れ、現代のビル・工場のインフラとして不可欠な役割を果たしています。開放型と比較して、コンパクトで管理しやすく、保護機能が強化されている点が大きな特徴です。
導入を検討する際は、開放型との違いを理解した上で、施設の用途・規模に応じたシステム選定を行うことが重要です。専門性の高い工事・機器選定、そして電気主任技術者・保安法人による適切な保安管理を通じて、安全で効率的な電力運用と法令遵守を実現できます。
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